必ずブランディング通になれる3分で読めるエッセイ〜ブランドのチカラ

ブランディング・コンサルタントの経験譚。Barで若きマーケーターとスコッチ飲んで話す気分で。ブランディング & マーケティング・コミュニケーションのあれやこれやを分かりやすく、自分の言葉で。

CM

其の75 ハズキルーペのブランディング ②

ハズキルーペのTVCM 渡辺謙が「こんな小さな文字は読めな~い!」と咆哮するハズキルーペのTVCMを観て、買おうか買うまいかグズグズしていた自分は一転してポジティブな気持ちになり、すぐにWeb通販で購入したと前回書きました。 アメリカの心理学者ヘンリー…

其の74 ハズキルーペのブランディング

ハズキルーペのCMより 「こんな小さな文字は読めなーい」と大声で言い放ち書類を投げてしまう中年男性。何のTVCMでしょう?と聞かれたら、ほとんどの人が拡大メガネのCMと答えられるのではないでしょうか。ハズキルーペというブランドネームもaided*1ならば…

其の72 広告の見巧者・向井 敏 ⑦ 終章

本稿でとりあげてきた向井 敏氏の著書「紋章だけの王国」が書かれたのは1977年のこと、この6年後には増補版が出て、民間放送が開始された1953年を起点とした広告の30年史と謳っています。 1976年時点で、向井さんは民放開局以来二十数年の広告の来し方を、広…

其の71 広告の見巧者・向井 敏 ⑥

日本損害保険協会のTVCM 1975年 東レの「イエイエ」の後を追うフィーリングCMの系譜として、向井さんは藤岡和賀夫*1さんのプロデュースした富士ゼロックスの「モーレツからビューティフルへ」とJRの「Discover Japan」を挙げています。 「イエイエ」TVCMは19…

其の70 広告の見巧者・向井 敏 ⑤

アロンアルファのCM 1965年〜67年ごろ、CMと言えば、むやみと商品名を連呼したり、人騒がせな惹句をまくしたてたりする泥くさいものか、さもなけば、商品カタログをなぞるだけのいたって退屈なものというのが世間の通り相場であって、さきの記事に「CMという…