必ずブランディング通になれる3分で読めるエッセイ〜ブランドのチカラ

ブランディング・コンサルタントの経験譚。Barで若きマーケーターとスコッチ飲んで話す気分で。ブランディング & マーケティング・コミュニケーションのあれやこれやを分かりやすく、自分の言葉で。

2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

其の38 ブランディングは脳科学 ⑧

ブランド・ソーマの話、本稿でひとまず区切りを付けたいと思います。もう8稿目ですからね。早く結論を言え!とイラつくマーケターの顔が浮かびます。 結論から言うと、最強のブランド・ソーマってエリック・デュ・プレシシスの表現する「ドーパミンな瞬間」…

其の37 ブランディングは脳科学 ⑦

前稿に引き続き、本稿ではエリック・デュ・プリシス*1の著書 The Branded Mind*2について筆を進めたいと思います。 とりわけ私が本書で最も刮目した氏のとなえる「ドーパミンな瞬間」についてです。 脳科学者ダマシオがとなえた人の無意識の行動を誘発する、…

其の36 ブランディングは脳科学 ⑥

前稿では、直感(intuition、本能)は脳内に入ってくる刺激に相対して無意識下に複層的にストックされた感情が、同じ刺激に相応して発露するもので、私たちの意思決定に暗に、常時影響を与えているもの、という脳科学者ダマシオの説を紹介しました。 直感を…

其の (35) ブランディングは脳科学 ⑤

其の (34) に続けて、顧客の脳の無意識領域に爪痕を残すために、「ブランディング・ファンタジー」に加えてダリル・ウェーバーが示した2つ目の打ち手について、本稿では論を進めていきたいと思います。心と体を別のものとしたデカルトのとなえた「二元論」は…

其の34 ブランディングは脳科学 ④

マーケティング担当者にとっての王様は顧客の注目であるのは間違いないが、彼らが手をつくしてメッセージを作り意識的な注意を捉えようとすると、二つの問題が起きる、とダニエル・ウェーバー氏は著書「誘うブランド 」で書いています。ひとつは、注意が肝心…